経営方針

Customer Delight
-お客さまに喜びを!-

大野興業は、鉄鋼流通業は「サービス業」であると考えています。お客さまの困りごとや新たな構想を伺い、それに応える製品・サービスとはどんなものかを考え、形にして、ご提供する。120年以上にわたって培ってきた経験と知識を最大限に生かし、お客さまの喜びの実現を目指しています。

大野興業の社員は、新しい技術を取り入れながら、これまでなかったものを生み出すことが好きな人ばかり。なぜなら、それがお客さまの喜びにつながることを知っているからです。お客さまに寄り添って試行錯誤した結果、「素晴らしい!」「嬉しい!」といった反応をいただける企業であり続けたい。その思いの下、1999年に開発試作部門の支援業務を開始しました。私たちがお客さまに届けたいのは「満足」ではなく「感動」。お客さまの挑戦の一端を担うことに、私たちは心からやりがいを感じるのです。

お客さまとの3つの約束

1

提案型営業

120年以上にわたって培ってきた豊富な知識と幅広い情報力を生かし、お客さまにとって最適な素材・加工をご提案します。

2

きめ細やかな対応

金属(鉄・非鉄)および樹脂分野の専門家として、メーカーが取り扱う製品とお客さまのニーズの双方を深く理解し、各分野において責任を持ったきめ細かい対応をします。

3

新技術・新製品の導入

先端技術を積極的に取り入れ、お客さまのニーズに応える新製品の開発に努めます。

なぜ医療分野に取り組むのか

大野興業のグループ企業である株式会社ジャパン・メディカル・カンパニーでは、医療用精密立体モデル「KEZLEX®」を製造・販売しています。CTやMRIのデータから人体の内外部を精緻に再現するもので、教育・セミナーや術前シミュレーション、再生医療など、医療現場において多岐にわたる用途で活用いただいています。

120年以上にわたり鉄鋼流通業を生業としてきた私たちが、なぜ医療分野に取り組むのか?きっかけは、1999年、現社長の祖父・大野宗太郎の時代から受け継いできたお客さま志向をさらに強化するべく開始した、開発試作部門の支援業務にありました。新しい素材や加工技術を取り入れながら、お客さまの新製品開発に構想・試作段階から並走し、プロジェクトの成功に資するのが、同業務のミッション。この取り組みの過程で、私たちは試作品製造の最先端技術のひとつ、積層造形(3Dプリント)を知りました。

3Dプリント技術を用いた「リバースエンジニアリング」を金属加工の現場に取り入れるために研究を始めた矢先、縁あって、先天性疾患「外耳道閉鎖症」の治療に臨む患者さんと医師と出会います。私たちは、3Dプリントのほか複数の造形・加工技術を組み合わることで、内部構造まで精緻に再現した症例モデル(耳小骨)をつくることに成功。これが、大野興業が制作した医療用精密立体モデルの第1号事例となりました。

何より嬉しかったのは、患者さんと医師からの感謝の言葉。長年にわたり「お客さまの喜び」を追求してきた大野興業ですが、患者さんと医師の喜びに触れたことで、「誰かの喜びにつながることであれば、工業/医療と分野を問わずに挑戦していく」という決意を新たにした瞬間でした。今後も、鉄に軸足を置きつつ、新たな素材、新たな加工技術、そして新たな事業領域へと可動域を広げ、より幅広いお客さまに感動を提供すべく、たゆまぬ挑戦を重ねていく所存です。

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